「戦国武将織田信長の不器用な恋」💖第一章我が名は織田信長だ②
「俺を呼び捨てする女はお前が初めてだ」
「ホトトギスを殺しちゃう戦国武将」
「何を言っておるのだ」
「だって織田信長でしょ?」
「確かに、お前は名はなんと申す」
「マミです」
「ほう、この辺では見かけない顔だな、どこからきた」
「その前に私の質問に答えてください」
織田信長はじっとマミを見つめた。
「今は戦国時代ですか」
「確かに戦国の世だ」
「戦とかしてる、刀でバッサ、バッサと人を斬ったり、打首したり、切腹したり」
「確かにその通りだ」
マミはやっぱりと肩を落とした。
なんで私はこの時代に来ちゃったの?
「おい、さっきからお前は何を言っておるのだ」
私はふっと思い返した、私の目の前にいるのが織田信長なら、
憧れの武田信玄様がいる。
「あのう、武田信玄様はどちらにいらっしゃいますか」
信長の表情が変わった。
「武田信玄?」
「はい」
「お前、武田信玄の手の内のものか」
「違います、武田信玄様は私の憧れです、どうすれば会えますか」
「お前は武田信玄の女か」
「違います、一度も会ったことがないので、戦国時代にワープしたみたいなので、
このチャンスにあって見たいんです」
「お前、我が国の言葉を話せ、ワーなんとかとか、チャなんとか、なんだそれは」
そうか、この時代はまだ、横文字は使ってないんだった。
「え〜っと、私、遠くから来たので、まだ武田信玄様にお会いしたことがなくて、
是非お会いしたいんです」
「ダメだ」
「どうしてですか」
「お前はたった今より、織田信長の女だからだ」
「はあ?」
「俺の側に来い」
「いやです」
信長は予想外の言葉に戸惑った。
「勝手に決めないでください、私を恋人にしたいなら、もっと甘い言葉で口説いてもらわないとダメです」
「恋人とはなんだ」
「好きな人です」
信長は考えていた。
「口説くとはどう言うことだ」
「自分を好きになってもらうために努力することです」
「なぜ、そのようなことをしなくてはならぬ、俺が決めたことにお前は従えば良い」
「私はあなたを好きではありません、信玄様なら恋人になってもいいですけど」
信長はいきなり立ち上がり、刀を抜いた。
「キャ」
「お前、俺の言うことに逆らうのか」
そこに、さっきの豊臣秀吉が入ってきた。
「お館様、刀をお納めください、相手は力のない女です」
「そ、そう言うところが嫌いなんです」
「なんだと」
「お館様、気を鎮めてください、マミ、お前もお館様に謝るのだ」
「どうして、私が謝らないと行けないのですか、いきなり、俺の女になれなんて、
横暴なこと言う信長が悪いんでしょ」
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